こんにちは~しんたろうです。
FX個人レッスンや生徒様の添削を行っていると、ある共通点があることがわかるのですが、それは動かない時間帯にトレード開始して不安になって意味のない損切りを行っていることです。
市場には活発に動く時間帯とそうでない時間帯があるのですが、その動かない時間帯にトレードを行い、不安になって損切りしている生徒様が多いように感じました。
そこで今回は改めてトレードすると負けやすい時間帯について解説したいと思います。
こんな方におすすめ
- 無駄な損切りを繰り返してしまう方
- ポジションを持っていないと不安になってしまう方
- 勝手な予想ですぐトレードを開始してしまう方
- あとから見たら大相場なのに負け続けている方
解説動画
初心者必見!負けやすい時間帯について
上記チャートを見ていただくと、しっかりとしたトレンドが発生しており、誰がどう見てもアップトレンドであることが分かります。
ですがローソク足をよ~く観察していただくと、大陽線になっているところもあれば十字足やコマ足になっているところもあり、相場全体が常に大きく動いているように見えて、実はローソク足が動いていない場所もあることが分かると思います。
これは各国の市場取引時間が大きく関わってくるのですが、取引しているのは各国を代表する人間同士ですので、どうしてもチャートの動きに緩急が出てしまうのです。ただお互いプロ同士ですから常にトレードしているというよりもチャンスをしっかり狙ってトレードを行っているように見えるのは私だけではないと思います。
なので自分がトレードする通貨ペアの活発に動く時間帯を知っておかなければ、トレードしても疑心暗鬼になり無駄な損切りが増えるだけですのでまずは各国の市場取引時間を知ることから始めましょう。
各国為替市場取引時間
上記の表は各国の市場取引時間を見やすくした表になります。色が付いているところが各国が活発に取引している時間帯ということになりますが、問題は色が付いていない時間帯が今回のテーマである負けやすい時間帯となるのです。
そもそも私達一般投資家は巨額な証拠金を持っているトレーダーのおこぼれをもらっているに過ぎません。私達が束になっても勝てない巨人たちが相場を仕切っているといっても過言ではない戦場で一緒になって戦っているのです。その巨人たちは市場取引時間内でトレードを行っているからこそチャートが大きく動くわけですから、逆に言えばチャートが動かないときは巨人がお休みしているということになります。
チャートが動かなければ私達の証拠金は増えることはありません。FXは値幅を狙ってトレードを行い差益で儲ける金融商品ですから、チャートが動いてくれなければ私達はトレードをする意味がなくなってしまうことになります。
ということは例えばUSDJPYをトレードしようとしている方ならば、何時頃から何時頃まで市場が取引しているのか知っておかなければ、活発に動かない時間帯にトレードしても負けやすいということに繋がってしまうのです。ちなみにUSDJPYではNY市場と東京市場の取引時間を知っておけば問題ありませんが、活発に動く時間帯となるとやはりNY市場の取引時間を知らなければ話になりません。
上記表は夏時間の各国市場取引時間ですが、冬時間は一時間遅れるのでNY市場の冬時間は23時からとなります。その時間に机の前でゆっくりチャートを眺められるような環境を作らないとUSDJPYでトレードするのは厳しいということになりそうです。
動く時間帯に動かないチャートとは?
それでは先程のGBPJPYのチャートを参考に考えてみましょう。
GBPはポンドですのでロンドン市場の開始時間を参考に考えれば活発に動く時間帯が分かります。先程の表を見ると17時から深夜2時頃までとなります。
ということは上記チャートでいうと日足の中の4時間足3本目が活発に動く時間帯となるのですが、よ~く観察していただくとそのローソク足が必ず大きく動くというわけではないようです。どうして動く時間帯に動かないのでしょうか。
まず考えられる原因としてチャートには相場の参加者の気になっている価格が存在します。「その高値安値はどうするんだろう~??」「ここの価格はどうなるんだ?」というふうに考えているポイントにロンドン市場取引時間が重なってしまえば、どんなに活発に動く時間帯でも慎重にならざる得ません。ということは言い換えれば動く時間帯に動かないチャートには、何か気になるポイントを目の前にしていて、慎重になって判断している真っ最中と考えることも出来ます。
次に考えられる原因としてはGBPJPYに対するイベントです。雇用統計や政策金利など為替に直結するイベント直前である可能性もあります。GBPJPYだからロンドン市場の動向だけを参加者は気にしてトレードしていることはなく、アメリカやヨーロッパなど様々な事情を抱えている国の動向も気にしながらトレードしております。なのでGBPJPYの場合、東京市場やニューヨーク市場などの動向も気にしているため緩急がチャートに生まれるのです。
世界で取引量の多い通貨ペアランキング
そもそもポンドとドル、円では流通する通貨量も全く違います。この通貨の増減もチャートには大切な要素となります。
例えば各FX会社や証券会社が発行しているIMMポジションを確認するとよく分かると思います。投機筋のポジション保有数などが公表されている一覧表ですが、毎週変化していることを考えると様々な理由からトレードしたり利食いをしたりしてチャートに影響を与えているのです。
投資家はそのポジション数を参考にチャートを考えトレードを行っております。ということは流通量が多く人気の高い通貨ペアを取引したほうが、シンプルにトレンドを知ることが出来るのではないでしょうか。以下は各通貨ペア人気度ランキングとなります。
- EUR/USD (ユーロ/米ドル)
- USD/JPY (米ドル/日本円)
- GBP/USD (英ポンド/米ドル)
- AUD/USD (豪ドル/米ドル)
- USD/CAD (米ドル/カナダドル)
- USD/CNY (米ドル/人民元)
- USD/CHF (米ドル/スイスフラン)
- USD/HKD (米ドル/香港ドル)
- EUR/GBP (ユーロ/英ポンド)
- USD/KRW (米ドル/韓国ウォン)
※参考情報:IG証券
こちらのランキングは取引量の多い通貨ペアを並べたものですが、第3位にGBPUSDがあっても、先程チャートを確認したGBPJPYがランキング外になっており、活発に取引されているということはあまりないように感じます。
こちらの円グラフを見ても分かりますが、活発に取引されている通貨ペアに偏りがありますね。もし活発に動く時間帯に動きづらい通貨ペアがあるときは、取引量の多い人気通貨ペアを取引している参加者が多く、逆にマイナー通貨ペアは一旦様子見されているのかもしれません。
もちろん私達が取引するのは、利益に繋がりやすい値幅が取れる通貨ペアですので、例えばGBPJPYチャートが分かりやすく目指している高値安値の判別がしやすい通貨ペアであって、自分の目標を達成できる値幅を持った通貨ペアであれば問題はないのです。ただ取引量が多い通貨ペアを取引すればチャートのトレンドもわかりやすく、参加者が多いということはその分高値安値に対する判別も見えやすくなることから、高値安値(ゴール)に向かって動く値動きもわかりやすいものとなります。
マイナー通貨ペアは情報量も少なく取引量もあまりないことから私達にはあまり関係ない通貨ペアですが、そういった情報も知っておくことが今度の取引に大きく関わってくるので、いち早く覚えて取引に活かせるようにしたいですね。
トレードを控える最悪な時間帯は2つある?
ここまで話を聞いた方は「それなら市場開始時間を知れば勝てそう」と思うかもしれません。基本はそれで問題ありませんが、更に詳細な動かない時間帯を知ることが勝ちやすいトレードに直結すると断言させていただきます。
結論から言うと10~14時頃、19~21時頃のチャートが一番負けやすい最悪な時間帯と位置づけることが出来ると思います。
これは夏時間なので冬時間だと一時間遅くなるので11~15時頃、20~22時頃となるのですが、何故この時間が最悪な時間帯かというと、取引量が多いユーロやドルの市場が閉場してるのとNY市場開場直前であることから取引する参加者が一旦様子見し、一時的に少なくなるからと推測できます。
4時間足チャートでいうと2本目と4本目に出現するローソク足ですが、チャートを見ていただければ最悪な時間帯であることがお分かりいただけると思います。
こちらのチャートは4時間足チャートの背景に日足を配置したものです。
まず注目していただきたいのが日足の中の2本目に出現する4時間足ですが、どのローソク足を見ても値幅が小さく値動きもトレンド方向とは逆へ動いたり、動かなかったりしているローソク足ばかりで、この2本目でトレードを行ってもしっかりとした利益を出せず、疑心暗鬼になり無駄な損切りを増やしてしまう可能性が高まると考えられます。
そもそも動かない、動きづらいと分かっているローソク足なのですからトレードしなければいいだけの話です。しかしチャートを見た瞬間に「もっと動きそう」と考えてしまうトレーダーが跡を絶たず、分かっているのにチャンスに乗り遅れるのが嫌でポジションを保有し、結果ポジポジ病を加速させているのではないかと考えられます。
ポジポジ病になっている方は、チャートがどんな状態でも「チャンスに乗り遅れたくない」という焦りから、どんなカス相場でも後先考えずにトレードを開始し負けポジションを量産します。あとから見たら何でこんなに動いていない箇所でトレードしているんだろう?と首をかしげるようなチャートでトレードを行い、意味のない損切りを繰り返すのですが、更に自分を傷つけるような行為を行い自問自答を繰り返し更に悪化していくのですが、治すには正しい知識と練習が必ず必要になってくるのです。
なので勉強会では最悪なローソク足として位置付け、日足の中の4時間足2本目でトレードすることをできるだけ控えるようにしているのですが、それでも発病されている方は中々改善することが難しいようでかなり苦しんでおられます。本当に難病ですね^^;
まとめ
今回のテーマである「最悪な時間帯」ですがいかがだったでしょうか?FX初心者なら必ず知らなければいけない基礎知識ですが、知っているのと知らないとでは雲泥の差が今度現れるはずです。
早起きは三文の徳といいますが、私個人的な意見ですが、健康には良くても投資では絶対に徳はないと思っております。なのでよっぽどの理由がない限りは取引時間内でトレードを行い、コツコツ利益を積み重ねていきましょう。動画でも解説しておりますので是非参考にしてみてくださいね。ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。
応援ありがとうございます。