こんにちは~しんたろうです。
2020年07月31日にローソク足トレードロジックのおまけでもあった勉強会参加権利が消滅する関係で、勉強会参加者もやっと?本気で取り組む方も出てきて毎週晩白熱した議論を交わしているのですが、その中で取り上げられる話題の中に、どうしても修正波の理解が出来ない、修正波の特徴は?という質問が出てきます。
修正波が分かれば右側が見えるとしんたろうは思っているのですが、どうすれば今現在、自分がいる波が修正波ということがわかるのでしょうか?今回は修正波の特徴を探っていきましょう。
修正波の特徴と発生した意味を知ろう
さてエリオット波動論を勉強すると必ずぶち当たる壁が「修正波」です。修正波はその特徴からかなり複雑に動くこともあったり、メイントレンドになった??と勘違いするくらい激しく動いたりすることで知られております。
しかし殆どの方はチャートが出来上がってから初めて気がつく方も多く、自分がいる波が推進波なのか修正波なのかわからずにトレードしている方も多く見かけます。修正波の特徴はどこにあるのでしょうか?
トレンドに対して逆に動く波
まず上げられる修正波の特徴は、トレンドとは逆に動く波だということです。こちらのチャートを御覧ください。
こちらのチャートをご覧になっていただくと、綺麗にアップトレンドを形成していることが分かると思います。さてこの中に修正波があるのですが、どこに当たると思いますか?
参考例として逆に動く波を描いてみました。このように修正波とはトレンドとは逆に動く波なので、このようなアップトレンドの中でも多数存在していることになります。こういった短期的な波に翻弄されて往復ビンタの嵐に巻き込まれている参加者はかなり多いとしんたろうは思っているのですが、そもそもトレンドをしっかり見ていれば回避できる問題なので、勝手な考え方を捨てられない初心者に多い問題だと考えられます。
高値安値更新後に発生
修正波のもう一つの特徴は何故、修正波になったのか?ということを考えていただければヒントはつかめると思います。まずはこちらのチャートを御覧ください。
こちらのチャートをご覧になると、現在、直近の高値を更新しており、ダウントレンドは一旦終了しているように見えます。注目する高値を更新されたあとは一体どうなるのでしょうか?
注目する高値を更新されたあとに、相場が下落しているのがわかります。修正波はトレンドとは逆に動く波と先程解説しましたが、この場合、ダウントレンドは既に終了していることがわかっているので、そうなるとこの波はどういった特徴があるというのでしょうか?
それは「利食い」と「損切り」を考えればつかめると思います。
利食いの場合、注目する高値を相場のゴールとして見ていた参加者がポジションを軽くするために、決済をし、利益を確定させたため修正波が発生したと考えられます。FXはポジションを持っただけでは利益を増やすことが出来ませんので、必ずどこかで決済をしないと証拠金が増えません。これは相場の参加者も同じなので必ずどこかで決済をすることになりますから、レートも元に戻ってきます。この波が修正波という確固たる情報ということになるのです。
では損切りの場合はどうでしょうか?損切りとして考えた場合、どこからポジションを持っていたかによって考え方は変わりますが、例えば赤文字の注目する高値付近からショート・ポジションを持っていたとして、もっと下落するだろうと予想しポジションを保有していたとします。もちろん損切りも決めていたはずなので、青文字の高値を更新された場合、損切りが修正波発生の引き金になっている可能性も十分に考えられます。
普通に考えれば、エントリーしたポイント付近あたりに損切りを置いている可能性は十分に考えられます。相場の参加者も負けたくない、損失は出来るだけ少なくしたいと考えると思いますので、注目する高値を抜く前に損切り(利食い)をしていた参加者もいらっしゃると思いますし、高値を更新してから動いたとすれば、参加者の損切り、もしくは追加売りで動いた可能性も考えられるのです。
ということは、結果的に注目する高値安値を更新されると逆に動くという特徴が分かると思います。修正波の特徴は高値安値を更新されたあとに発生するという特徴がチャートからわかるのです。
A-B-C波(3波)で構成されやすい
修正波の3つ目の特徴は3波で構成されやすいというところにあります。こちらのチャートを御覧ください。
赤の波がどこかの高値を更新しました。更新すると修正波が発生しやすくなりますので、紫の波は修正波ということになります。ポイントはこの修正波が3つの波で構成されている点にあります。
赤の波の中で紫の波が動いているのがお分かりいただけるでしょうか?修正波の波はある意味、ダウントレンドでもなくアップトレンドもありません。そもそも利食いや損切りで発生した波だとすると、トレンドという概念が修正波の中にはありません。※波の規模を小さくすればトレンドは存在します。
上のチャートの場合、注目する安値は赤の波の始点になりますので、この始点を逆勢力である紫が負かせれば、トレンド発生の可能性が浮上します。しかしこのチャートでは安値を更新するどころか、メイントレンドの波の中で波を形成しておりますので、この紫の波自体が修正波である可能性が濃厚になるのです。
そもそも修正波はa-b-c波で構成されているという点も修正波と見抜く大切な情報になります。
もちろん構成上3波を作らないで修正波完成!と見ている相場もあります。だからといっていきなりロングポジションを持つのはリスクが高まるだけであまりおすすめできません。というのも先程解説しましたが、修正波は3波になりやすい特徴を持っているのですから、上のチャートの場合、赤の波が完成するまでの間、もしかしたら3波になる序章??という風に警戒していることになります。
分かってからエントリーしても遅くはありませんし、しっかりa-b-c波を作ってからエントリーしたほうが損切りも確実でエントリーしても自信を持って保有することが出来ます。私達は確実なところでしかエントリーしたくないので、リスクが高まるだけの箇所ではエントリーを避けなくてはいけません。
波の中で動く波
先程のチャートを再度確認してみてください。ここにも修正波の特徴が出ております。
修正波はトレンドではなく、あくまでも利食いや損切りなどメイントレンドの人たちのお祭りの痕跡のような箇所であって、ここをトレンドとして見るから訳がわからなくなるのです。しかしその修正波の行動が私達に修正波を確定させる情報を与えていることにもなります。
このチャートでは赤の波の中を紫の波が動いていることが分かると思いますが、紫の波は赤の高値安値を更新もせず、その値幅の中で動いていることが分かると思います。これこそが「私が修正波」と宣言していると言っても過言ではない特徴になります。
エリオット波動論には「第一波の始点を第二波が超えてはならない」という鉄の掟が存在します。アップトレンドもダウントレンドも高値安値を守りながら進む波なので、修正波が波の起点を負かしてしまうと相場の参加者も???という疑問が出てしまうことになります。そうなると相場の見方も変わってしまいますし、その後に明確な「答え」を持っている参加者が出現するまで相場は難しい低迷期に突入することになります。
上のチャートのようにメイントレンドの波の中で紫の波が動くような場面に遭遇したら、ほぼ間違いなく修正波ですので、目線を固定して獲物が罠にかかるまでじっと耐える「休む」という手法でトレードすることになります。
トレンドを形成しにくい
修正波最後の特徴は、見た目で判断できますので、まずはこちらのチャートを御覧ください。
このチャートを見て、皆様はどう思うでしょうか?ダウントレンドの中のちょっとした波を囲ってみたのですが、率直にどう思いましたか?
次はこのチャートです。左側から勢いよく下落している相場と比べてみてください。紫の箇所の波はどう見えるでしょうか?
ここまで見ればもう気がついたと思います。紫の箇所に比べて緑の箇所は勢いよく下落しておりますね。それに対して紫の箇所はどうでしょうか?かなり複雑に動いていることがわかると思います。
この「複雑に動く」というのが修正波最大の特徴なのです。というのも修正波の特徴をまとめると「トレンドとは逆に動く波」「高値安値を更新したあとに発生」「利食いや損切り」「波の中で動く波」ということを考えると、そもそも単純には動かないということはわかりますし、この要素で本気でトレードしている参加者が本当にこの中にいるのか?という疑問も出てくると思います。
なので修正波自体はものすごく複雑に動く習性があるということを考えていただければ、「最近の相場難しいな~」と感じている参加者は、もしかしたら長期修正波の波の中に入っている可能性もあるということです。一度、相場全体を見直し、現在位置を確認してください。複雑に動き、ローソク足も陽線陰線が交互に出現していたりしておりませんか?こうなってくると修正波の可能性が濃厚になりますよ。
まとめ
今回は修正波の特徴をまとめてみましたが、これはあくまでも序章に過ぎません。エリオット波動論を学習すると修正波の種類、性質、特徴を学ぶことになりますが、ここがエリオット波動論の一つの壁だと思っております。
修正波の次に発生する波は推進波!という単純な考えでもいいので、怪しい波が発生=様子見というくらい単純に相場を見れるようになれば、修正波の中を理解してトレードしてやれ!!という参加者もいなくなるはずです。
もしそれでも相場が複雑に見えない方がいるのであれば、今回提供した情報を元に相場をチェックしてみてください。ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
応援ありがとうございます。